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苦しみも、そのひとのもの。

数日前、重い相談を受けていた。

3時間ほど話を聞き、

自分の経験や情報を少し話した。

あとで、一緒に相談を受けていた人がぽつりと言った。

「彼女の苦しみを少しでも引き受けてあげられたらいいのに」

わたしは「違う」と感じた。

苦しみも喜びも、そのひとのものなのだと。

引き受けられるものではないし、

彼女が自分の苦しみを引き受けてほしがっているとも思えなかった。

彼女の苦しみには、

これまでの彼女自身の生き方と選択の積み重ねがある。

それは3時間話を聞いただけでは共有できない。

いや、何時間聞いても共有できない。

まして引き受けるなど決してできない。

ただ、静かに話を聞き、

求められれば、情報や自分の経験を話す。

求められれば、そばにいる。

できるのはそれだけだ。

苦しみすらもそのひとのもの——。

不意にとらえた感覚だった。

自己満足で、苦しみを取り上げるようなことをしてはならない。

ひとには苦しみも自分のものとして向き合い、味わい、

葛藤する権利がある。

もしかしてどこかに書いてあったかもしれない。

けれど自分のからだで感じたのは初めてだった。

記憶しておきたいと思う。

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