- 2010-05-24 (月) 16:34
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雨が降る月曜の朝。
店のカッパを着て、重いカートを押す。
ここで働き始めて、そろそろ1年。
最初のもくろみからは大幅にずれてしまったものの、
わたしにとってなんだかとても大事な場になっている。
働くということ、仕事ということ、生きるということについて
何とはなしに考えながらからだを動かす。
雨の月曜の朝に、
店のカッパを着て重いカートを押す44歳のわたしは、
すれ違う高校生やサラリーマンたちの目に
どんなふうに映っているんだろう。
と、思ってから気づく。
目に映ることもないんだろう。
通り過ぎる景色のひとつにすぎないんだ、と。
家に戻り、着替えて出直す
わたし自身がそうであるように。
ただ、ここで働き始めてから
働くひとたちの姿がうかびあがって見えるようになった。
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