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『弘前大学教授夫人殺人事件』

『弘前大学教授夫人殺人事件』鎌田 慧著 新風舎文庫

1949年(昭和24年)、弘前大学教授の妻が

夜中に忍び込んできた何者かによって殺された。

逮捕されたのは、近くに住む無職の25歳の青年だった。

彼がなぜ、どうやって「犯人」に仕立て上げられていくかが

丹念な取材によって浮かび上がってくる。

実は、「犯人」に仕立て上げるのに緻密な工作などいらない。

「こいつならいける」と目をつけられたら最後、

レッテルを貼ってしまえば簡単に「犯人」にできる。

被害者が暴行されず、盗難もなく、寝ているところを喉を

ひと突きして即死させた、ということを根拠に

精神病学者であり弘大学長でもあった人物が

犯人像を「精神変質者や残虐性に富むサディスト」と推理し、

そのため「犯人」にされた青年には「変態性欲者」のレッテルも貼られた。

読めば読むほど、60年も前に起きた事件とは思えない。

この事件の場合、別件で逮捕され懲役刑を受けた男性が

自分が真犯人だと強硬に主張することでえん罪が晴れた。

といっても、事件発生から28年後のことだ。

真犯人の男性が名乗り出た理由が、自らの良心の呵責と

警察・検察への不満と不信だったのは

司法や司法に対してわたしたちが抱いている幻想への

強烈な皮肉だとはいえないだろうか。

そして、余談だけど余談ではないポイントとして。

やっぱりわたしは「変態性欲者」というのにひっかかる。

変態って何やねん。

あえていうなら、みーんな変態ちゃうのん。

いい年をして「自分は変態じゃない」という人がいたら

カマトトぶるのもいーかげんにしろと言いたい。

わたしは変態な人としかおつきあいしたくありませんね。

(何の宣言やねん)

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