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2011-06

「ふぇみん」6/25号

インタビュー

「ハッピーな未来」を見たいから

紙芝居劇「むすび」のマネージャー 石橋友美さん

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白鳥の怖さを「男」は知らない。

映画「ブラックスワン」を観た。
怖いもの見たさという気持ちが強かったが、
まったく怖くなかった。
見慣れた世界といってもいい。

娘の成功を喜びながら否定したい母。
女の成功はセックスなしにあり得ないと信じている人々。
「性の解放」という神話。

ナタリー・ポートマン演じるニナはイヤな女だ。
プライドも野心も人一倍で、
誰が自分より上手いか下手か気になってしょうがないのに、
陰りが見えてきたプリマ、ベスをバカにするダンサーたちを
すまし顔でたしなめる。

解雇されたベスが残していった真っ赤なルージュをつけて
演出家ルロワの部屋に押しかけ、
「私を抜擢して」と言うくせに
キスされるとルロワの舌を噛んで逃げ出す。

ダンサーとして成功できなかった母を
哀れみながら見下し、
それでいて強烈に依存している。

さらに。
自棄になったベスが走っている車に飛び込んで大けがを負うと、
花をもって見舞いに行く。
行くか?ふつー。
新しいプリマに抜擢された女になんか
ぼろぼろになった自分を見られたくないに決まってるじゃん。

さらにさらに。
ベスの意識がないのをいいことに布団をめくり、
ぐちゃぐちゃになった足を見て
「ひゃー」とか言って逃げ出すのだ。

どこまでイヤな女なんだよっ。
どこが「純真で臆病な白鳥」なんだよっ。

ルロワにダメ出しされるたびに
泣き顔になるのもイラつく。
だったら自分の実力不足を認めて降りればいいのに、
ぜーったいに降りない。
泣くならやるな、やるなら泣くな。
っつーの。

このべちゃべちゃした、とんだ白鳥が
ライバル(と思い込んだ)を殺して邪悪な黒鳥になり、
劇場中を圧倒する踊りをやってみせ、
不適な笑みを浮かべながら鼻息荒く楽屋に戻っていく場面で
「そうこなくっちゃ!」とようやく爽快な気分になった。
これこそがニナの本質でしょ。
解放されてよかったね、ニナ!

ところが、ライバルを殺したというのは自分の妄想で、
実は自分で自分のお腹を刺していたと気づくと
また元の泣き顔に逆戻り。
瀕死の白鳥は最後の力を振り絞り、
観客の熱烈なコールのなか
泣き顔で死んでいきましたとさ。

ふー。

これは、
「邪悪を抑圧しておけない女は自分で腹を切れ」
というメッセージ?
それとも、
「自分の邪悪さに気づいた女は狂わずにはいられない」とでも?

いずれにしても「男」は甘いと言わざるを得ない。
ニナのようなタイプの女は絶対に自分を殺したりしない。
いつも自分は被害者のような顔をして、
泣き顔で世間を渡り歩いていくんだから。

私は白鳥より黒鳥のほうが好きだ。

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「ふらっと 人権情報ネットワーク」

「ダルクは、仲間とともに薬物依存からの回復に取り組む場」

倉田智恵さん(大阪DARCスタッフ、DARC女性ホーム代表)の

インタビューをまとめた。

薬物依存からの回復に何より必要なのは

解毒と再使用の予防であり、

そのためには「薬物をやめればいいことがある」という希望が必要である。

大阪DARCのセンター長、倉田めばさんにそう教えられてから、

薬物依存について書ける場を探している。

メディアでは薬物関連の報道をするたびに

白い粉や注射器の映像が安易に使われるが、

薬物を使用したことのある人がこれを見ると

薬物への渇望を強く感じてしまう。

再使用のいわば「ひきがね」となる危険なことなのに、

まったくと言ってもいいほど知られていない。

(だから簡単に繰り返し映像が流されるのだろう)

ちゃんと取材すればすぐに知ることができる情報なのに、

深刻ぶった顔で家族や生育歴ばかりをやり玉に挙げる。

本気で薬物依存の広がりをどうにかしたいと思うなら、

本気で当事者の声を聴く、聴かせてもらうところから始めなければ。

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ユーミンという歴史。

昔はプラチナチケットと言われていて、
とれたとはしゃいでいる友だちがうらやましかった。
ユーミンのコンサートに初めて行った。

4月に出たアルバム『Road Show』がメインのプログラムで、
舞台セットは50年代のアメリカの映画館をイメージさせる。
プロローグは雨の夜という設定で、
黒い毛皮の襟がついたグレーのコートを着込んだユーミンが
傘をくるくる回しながら歌う。
スタートは『TUXEDO RAIN』。

声を張り上げる部分がちょっと苦しそう。
あー、ユーミンも老けちゃったなと一瞬思ったら・・・

映画館の入り口を入っていったユーミンは
次の瞬間、キラキラ光るパンツスーツにポニーテールで登場。
胸元には真っ赤なコサージュ。
ここから一気にユーミンの世界に引き込まれた。

次は振り袖(!)に早変わりで、
これには会場全体がどよめく。
しっとりと『大連慕情』、そして『春よ、来い』。

コーラスの女性3人とガールズトークを展開する、
SATCをイメージさせるコーナーで『メトロポリスの片隅で』を
歌ったあとは
ピアノの弾き語りで『私のフランソワーズ』。

さらに50’sスタイルのワンピースで夏の終わりの切なさを歌い、
最後は「SF映画も観たいよね!」と
全身シルバーに輝く宇宙人ルック。
(歌は知ってるけどタイトル失念←あまり好きじゃない)

新しいアルバムの曲も
たびたびラジオで聴いていたので楽しめた。
が、会場が盛り上がったのは『真夏の夜の夢』『DESTINY』
そしてアンコールの『カンナ8号線』。
『DESTINY』はあまり好きな歌ではないが、
あのイントロが始まると立ち上がらずにはいられない。
ユーミンのステップもひときわ軽快で、
ほんとうに楽しそうに歌っていた。

最後のあいさつで、
「震災が起こって、ツアーを続けるかやめるか悩んだ。
でも続けることを選びました。自分にできるのは、
歌を聴いてもらうこと。
今日は勇気をくれて本当にありがとう」と言って
深々と頭を下げた。

80年代は「恋愛の教祖」と呼ばれ、
たびたび雑誌で恋愛について語っていたユーミン。
おしゃれで自信満々で、きらきらしてた。
ユーミンの世界と重なる部分はまるでない日常でも、
10代から20代前半にかけての私の記憶をスライドショーにすれば、
BGMはユーミンしかない。

20代後半から私は中島みゆきの世界に入っていったが(また極端な)
ユーミンはずっとユーミンの世界を歌い続けてきた。
そのすごさをしみじみ思う。
たぶん、才能とはひらめきみたいなものじゃなく、
一定以上のクオリティのものをつくり続けることだ。
ユーミンは間違いなく超一流だ。
私のささやかな人生とユーミンの歴史が
ほんの一部でも重なることを幸せに思う。

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